人として成長したい人への回答
FIREした後のリスクとして経済的困窮してしまうリスクや社会的資本を失い孤立してしまうというリスク以外に「人として成長できなくなる」という意見が少なくないようです。
ようは仕事を通じて課題解決したり、他者と接しない生活をした結果、成長する機会を失うという事だろう。
そもそも成長とは具体的にどのような事なのだろうか?
今回は人として成長するという事について綴っていきたいと思います。
【回答】子供→未熟な成人→自立→周りに与える側
大きな枠組みでいうと人から与えられて生きられる側から与える側に立つ過程が人としての成長だと考えています。
未成年の子供の頃は親の保護を受けながら心身ともに成長していきます。
そこから社会に出て自立できるように資本の積み上げに入っていきます。
未熟な成人というのは年齢的には成人でも親や国・自治体などの支援を受けて生活できる状態を指します。
自立して安定するまで時間が掛かるので誰しも未熟な成人という期間はあると思います。
資本が一定水準まで積み上げることが出来れば自立して生活することが出来ます。
これは必要とする資本が異なるだけで会社員でも公務員でもフリーランスでもFIRE民でも基本的には同じです。
自立の先にある成長が周りに与える側に立つことであり、与えられるモノが「良質な雇用」や「人的・金銭的な支援」や「相手が必要とするコーチングやアドバイス」など自分が積み上げてきた資本や経験を他者(主に次世代)に継承させる側に立つのが成長の最終目的になります。
これ以外に自分自身の行動範囲や選択肢を広げるための成長もあります。
例えば外国語の習得ですが、英語を習得すれば海外滞在中に困ることが大きく減りますし、情報収集の幅も広がります。
ただ需要があるスキルならコーチングや情報発信などで与える側にもなることが出来る可能性があるので、単なる自己満足するための成長であっても、結局は成長の最終目的に繋げられると考えています。
会社内での成長と個人の成長は異なる
成長には会社組織に属して仕事を通じて得られる成長もあれば、個人がスキルや知識を積み上げる成長もあります。
会社組織で働くと個人では出来ない大きな仕事を経験することが出来ますが、経済的自立を達成する過程でその会社で得られる基本的な経験の多くは学んでいると思います。
また一般的な社会人とFIRE民では資本を獲得するために必要な事が異なるため、私は組織に属していない個人でも成長する機会がいくらでも創れると考えています。
ただ組織に属していないため、自分自身でコントロールする必要があります。
成長すれば満足度が高くなる機会が増えたり、見える景色が変わってくる可能性があるし、成長しなければ非常にゆっくりとしたスピードで落ちていきます。
成長するために努力するかどうかは自分自身で決めれば良いだけです。
幹が自分の幸福、枝が周囲の人たちの幸福
「世の中を良い方向に変えたい」とか「歴史に名を残したい」と世の中に大きな功績を残そうと日々努力している人もいるかもしれませんが、私は自分自身と私が人間関係を築きたいと思う周囲の人たちが幸福ならそれ以上望むことはありません。
大したことがないように感じる人も多いと思いますが、実現するためには総合的な資本が必要だと思います。
幹が自分自身で枝が自分の社会資本である周囲の人たちだと考えると、成長するための理由というのは1つの樹木を育てるための肥料を得る事なのかもしれません。
おわりに
FIRE後の生活でも人としての成長は可能だと思いますし、FIRE民というライフスタイルを経験しないと得られない成長の機会もあると思っています。
成長と聞くと拒絶反応が起こる人も少なくないと思いますが、社会の変化は激しいので自分にとって不便かつ不利な生活にならないために最低限の成長や改善は必要になってくるのではないかと考えています。