お盆期間に考えるこれからの日本経済

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避けられない衰退。これからの日本経済

お盆期間に入ってます。

休暇が取りやすい時期なので旅行に行く人たちと遊ぶなら近場で済ます人たちで分かれそうですが、私は自宅でのんびり過ごします。

1945年敗戦後のどん底から這い上がって世界第2位の経済大国まで成長し、それからバブル崩壊して30年間停滞して、これから本格的な衰退期を迎える日本。

少し暗い話になりますが、これからの日本経済について綴っていこうと思います。

回避不可、半世紀以上続く少子高齢化

日本は世界の中でも少子高齢化社会は最先端のポジションにいる国であり、少子化も高齢化も改善する見込みはありません。

はっきり言って回避は不可能だと考えていますし、経済的な政策をしても効果はほとんどないでしょう。

補助金とかではなく日本社会や日本人の人生観が根本的に変えないと人口維持なんて無理です。
もう手遅れだと考えているので下図の人口構成の予想通り、棺桶のような人口構成になると考えています。

日本は今でも先進国扱いされていますが、実際には総合的な経済力でみれば新興国の上位ぐらいの実力だと思います。
これから市場の収縮や企業の国際競争力の低下は避けられない事態になるため、日本の経済力はさらに落ちていくだろう。

国民生活としては、今まで安価に手に入った製品や食料品も高くなっていき、中間層以下の生活は今とは比較にならないほど苦しくなっていくと思います。


(画像は総務省の国勢調査資料より)


厳しい日本の中期経常収支の予想

日本円の価値を支えている大きな要因として日本の経常収支が黒字が挙げられます。

貿易収支赤字でも経常収支黒字である理由は投資収益による第一次所得収支黒字が大きいからです。

しかしこれから貿易収支やサービス収支が日本企業の産業力の低下や少子高齢化の影響でさらに悪化することにより貿易収支の黒字が収縮していく流れになっています。

もしも経常収支も赤字になるような事態になれば日本円の価値下落は避けられません。
少し前までは日本円は安全資産(通貨)だと言われていましたが、そんな時代は終わっています。

(画像は「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」より)



主力の自動車が沈めば貿易収支は絶望的

日本の輸出品は自動車をはじめ、一般機械、半導体、鉄鋼、自動車部品、資本財とあります。
以前は電気機器でも大きく稼げたのですが、今では完全にシェアを奪われています。

日本の主力は自動車です。
自動車の部品だけでも鉄鋼や半導体と同じぐらいの稼ぎ頭になっています。

そんな主力の産業ですが、世界がEV自動車が主流になる社会になれば今までのように稼げなくなります。

自動車産業が沈めば貿易収支は大幅に赤字になってしまいます。

(画像は「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」より)


インバウンド黒字もデジタル赤字で吹き飛ぶ

ニュースでインバウンド消費は約8兆円という景気の良い数字を見たことがありますが、それ以上にデジタル消費を日本人がしているためサービス収支は赤字になっています。

デジタル関連とは外資系のクラウドサービス、ライセンス使用料、SNSやインターネットの広告料などです。

マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン・・・・IT関連は外資企業ばかりですし、個人も企業もサービス使用料として多くのお金を払っていますからね。

発展途上国ではないため、観光業を国の稼ぎ頭にするというのは私は無理があると思います。

(画像は「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」より)


企業も個人も国内ではなく国外に投資

日本経済が浮上しない大きな理由は少子高齢化がだと思いますが、その次に来るのは日本に直接投資されない事だと考えています。

国内投資の伸びの異常な低さには驚きます。
個人も国内より国外に投資する人の方が多いです。

日本では設備投資は最小限。
海外に投資して得た利益は現地に再投資か投資家に還元。

この構造はそう簡単には変わらないと思いますが、日本のインフレが続くと少し状況が変わるかもしれません。

(画像は「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」より)


スタグフレーション、2極化、財政難、治安悪化

報道規制があるのか大手メディアではスタグフレーションとは言いません。
しかし現実的には日本はスタグフレーションだと思います。

一部の日本人以外は物価以上に賃金が上昇したなんてないだろうから生活が良くなったと感じる日本人は少ないだろう。

日本の衰退は2極化を深刻にしてしまい、国家の財政も今より悪化していく。

それにより資産も収入もない人を守る最終的な防衛ラインとして機能しているセーフティーネットが劣化することによる治安悪化に至ることになる。

法律で書かれている権利だという日本人は多いけど、その権利を守るためには経済力が必要とするわけで「ない袖は振れぬ」となったら徐々に改悪されていくと思われる。

2050年には今の日本社会は全く別物になっている可能性が高いと私は考えています。

もし生活保護制度があるから大丈夫だと考えている20~30代の方がいるなら本気で考え直した方が良いですよ。
現時点で高齢者なら逃げ切れるかもしれませんが、氷河期世代以下はそんな甘い社会ではなくなっていると思います。

おわりに

これからの日本経済を考えると暗い話になってしまいますが、これは日本だけの問題ではないと思います。
先進国も新興国で超大国である中国も経済面で苦しい人が多い状況です。

まだ国内でも働けばそれなりに稼げるし、国内インフレは整っている状態だし、日本自体が短中期的にどうにもならない状態に陥るわけではありません。

個人で出来る生活防衛策としては経済的自立を達成するしかないだろう。

時間持ちの若い人なら「基本的なITスキル」、「稼げるスキル」、「英語」、「基礎生活費を稼ぐ資産」を持てるように意識して生きることが豊かな生活を維持することに繋がると考えています。

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