海外で存在感がなくなった日本人と存在感がある韓国人
コロナ前から思っていたのですが、海外において日本人より韓国人の方が旅行客が多く存在感があります。
特に東南アジアでは日本人の数倍では効かないぐらいの存在感です。
中国人が海外に多い理由は分かります。
格差社会で人口が多いから海外旅行にいけるだけの経済力を持つ人も億単位で存在するからです。
また旅行ではなく現地で商売している人も多い。
だが韓国人は日本人の半分程度の人口しかいないし、平均的な年収も日本人と大して変わらない。
なぜ韓国人が海外で存在感を感じるのか綴っていきます。
アジア人の中で存在感がある韓国人
私が大学生の頃、アジア人で金持ちといえば日本人の事でした。
だから海外に滞在していた時、私に話しかけてきた人たちは片言の日本語か英語がほとんどです。
ニーハオとか中国語もありましたが韓国語で話しかけられた記憶はありません。
しかし今は日本語より韓国語で話しかけられてきます。
冬季にタイに行った時は「オッパ～」が一番多かったですね。韓国語でお兄さんという意味で目上の男性に対して親しみを込めた愛称として使われるようです。
金払いの良い日本人が減った事と旅行客数が激減した事もあり、昔は羽振りが良かった民族みたいな位置付けになってそうです。
世界で活躍できるK-POPタレントが多く、若年層が海外旅行に積極的にするためかアジア人でカッコいいとかお洒落なのは韓国というイメージが強くなっています。
なぜ韓国人はこれほど海外旅行にお金が使えるのか？
2022年の平均年収で比べると日本人が34,393$、韓国人が36,012$なのでほとんど変わりません。
また生涯賃金の面でいえば、大企業勤務同士で比較すると韓国人は日本人の50～60%しかないと聞いたことがあります。
それは日本人と違って韓国人会社員は45～49歳で退職するのが一般的だから日本人のように長く会社員として働けないからです。
しかし韓国人は日本人より海外旅行でお金を使う人が多いと思います。
韓国人は日本人のような国内旅行という選択肢が少ないからだと思います。
日本人の旅行は国内が多いですが、韓国人は旅行というと海外が多いのだろう。
日本は有名な大都市が複数あり、観光資源も数多くあり温泉、スキー、大自然を楽しむなど選択肢が豊富なので韓国とは違います。
韓国人が旅行といえば海外旅行にお金を使うという事もありますが、韓国は日本以上の格差社会であるため収入も二極化していると思うのでミドルアッパー層以上は裕福に暮らせるような社会だと思います。
また2021年末の家計債務はGDP比率で日本が64%、韓国が104%なので相対的に韓国は借金を抱えているのも日本人より借金してモノやサービスを購入する人が多いからだろう。
ポジティブに言えば借金を恐れない気質なので海外旅行に行くために借金する若年層は多いのではないだろうか。
5年前ぐらいにハノイ空港でトランジットした時、3時間待ちだったしお腹が空いていたのでフォーが食べられる店にいきました。
フォーとビールで10～11$ぐらいだったと思う。
ハノイ市内で食べればフォーは1～1.5$ぐらいではないだろうか。
だから店内の様子を見ながら中高年の日本人たちはお互い相談して「高いから止めようか」と言って店内には入ってきません。
実際、この店内は私以外ほとんど韓国人でした。
韓国語しか聞こえてこない店内。
カネにシビアな日本人旅行者と必要なら高くても食事する韓国人旅行者の差が分かりました。
日本人の存在感が復活することはあるのか？
10年前なら今より間違いなく安価で海外旅行が出来ました。
しかしそれは昔話です。
日本は長い間デフレでしたが、海外の多くの国はインフレが続きました。
そしてここ数年間の世界的な物価高騰と円安。
多くの日本人にとって海外旅行は割の合わない娯楽になってしまったのかもしれません。
これから先、日本円は外貨と比べて相対的にまだ価値が下がると考えているので昔のように日本人が大勢で海外旅行楽しむ時代というのは来ないかなと考えています。
なので将来日本の工業製品が世界的に有名になる事はあっても、日本人旅行者の存在感が昔のように大きくなる事はもうないだろう。
おわりに
20世紀後半は欧米人が、日本人がと民族別にイメージが付いていましたがこれから半世紀ぐらい掛けて何人だからお金持ちというイメージを持たなくなるだろうなと思います。
20年前ならタイ人やインドネシア人が日本に来てブランド品を爆買いするなど考えられなかった事ですが、今はその両国の上位層は大きな予算を持って日本に旅行する時代です。
今は韓国人の存在感は大きいですが国内経済はスタグフレーションで政策金利も3.5%、ウォン安圧力も強く、家計債務もかなり大きい状態だから段々海外旅行で遊べる人も減ってきそうですね。
