日本はこれから本格的に人手不足になる理由

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日本はこれから本格的に人手不足になる理由

近年、日本では人手不足が深刻な問題になっていると社会問題になっています。

人手不足が深刻な業界としては「飲食業」、「宿泊業」、「介護業」、「農業」、「建設業」、そして「運輸業」が代表的です。

飲食業と宿泊業は非正規・低賃金・長時間労働という問題を以前から持っていたので敬遠されがちになっている。

介護業は正規雇用になっても、責任の重さのわりに低賃金でキツイ労働だと認識されている。

農業も労力の割に見合わないので後継者も生まれず廃業が目立つようになっている業界です。

建設業と運輸業は上記の業界より賃金は高いかもしれないがより過酷な労働であり、割に合わないとされている。

本来、社会システムが成り立つために絶対に欠かせないこれら仕事だが今後はますます人手不足になっていくのではないかと考えています。

そんな深刻な日本の人手不足問題について綴っていきます。


少子化・高学歴化・日本経済の衰退

【少子化】
2023年度の新成人(18歳)は約112万人です。
半世紀前に生まれた1973年生まれというと約200万人だったので大きく減少したと言えます。

さらに2023年に生まれた人は約72万6000人です。
子供が出産可能な女性の人口も減り続け、若年層で結婚する割合も減り続ければこれから先、社会や人生観が激変でもしない限り、日本人は減り続けると思います。

人が減れば当然働き手も減るので年々人手不足が深刻になるでしょう。

人口ピラミッド。
団塊ジュニア世代をピークに減り続けているのが分かります。
政策とかそんな程度ではどうにもならない問題です。



【高学歴化】
1970年代は大学まで進学する人は約20%程度だったらしいですが、1990年代には約30%、2010年代になると約50%と事実上望めば大学に進学する時代になりました。

昔みたいに高校卒業して働く、高校卒業して彼氏と結婚するというケースは減る一方、女性も大学に進学してフルタイム労働をして生計を立てる人が増えているため、晩婚化が進んでいます。

世の中の多くの仕事は義務教育レベルを理解出来れば実務経験を積んで充分一人前になれると考えているのですが、企業側が人材に学歴を求めすぎているように感じます。

進学に伴い背負う奨学金という負債も社会人になってから大きな影響を与えます。
これも晩婚化や未婚化につながり少子化に拍車を掛けている要因だと思います。

また高学歴化によりブルーカラーとして働く事を敬遠している若年層が確実に増えたと考えています。
お金はなくてもキツイ仕事をしてまで稼ぎたくないというのはある意味、恵まれた時代の現象かもしれませんが。



【日本経済の衰退】
日本は高度経済成長期から成熟期を迎え、長い間世界で経済大国として君臨してきました。
しかし今では経済大国という人がいなくなるほど、あらゆる経済指標で低迷が目立っています。

国の経済力が低下すると相対的に日本円の価値が下がります。
つまり外国でモノ、サービス、労働力の購入に必要な金額が上がる事になります。

今までは低賃金で外国人労働者を雇う、安価な工業製品や食料品を購入するという事が出来たかもしれませんが、これからさらに経済力が低下すれば今まで通り出来なくなります。

外国人労働者は能力の割に合わない日本が出稼ぎ先として選ばれにくくなりますし、外国の工業製品や食料品も年々値上げすることになります。



この3つの要因だけ考えてもこれから先、日本はますます人手不足に陥るだろうなと考えてしまいます。


無人化×AI化でどれだけカバーできるか

現時点でも技術の発展により導入できれば労働者が不要となる仕事は多いと思います。

販売・電話対応・運搬・タクシー・営業補助・一般事務・受付業務など
今まで高度な知能が必要だった弁護士、医者、裁判官、カウンセラーなどもAIが主流になる世の中になるかもしれません。

そうなれば無人化、そこまで出来なくても人員の大幅削減が可能になり人手不足が深刻にならない未来も充分あり得ます。

ただそうなるとビジネスシステムの管理者、一部の高度な技術者や富裕層をターゲットに出来る仕事が稼げる職種になり、それ以外は無人化の投資に合わない単純労働者に2極化するかもしれません。

良く資産階層の世界で富裕層と貧困層の2極化に向かうと言われていますが、労働の世界でも似たような現象になる可能性があります。


おわりに

社会システムが成り立たないなら変わらざるを得ないだろう。

日本は人手不足という事態を通じて良くも悪くも社会システムが変貌していくのかな。

次の新しい社会は管理社会が強くなりすぎて今みたいに人権を強調し、自由を享受できる時代ではなくなっている可能性もあるのではないかと考えてしまいます。

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