【独身FIRE民の課題③】FIRE後のお金との付き合い方

経済的自立(FI)について

フルタイム労働卒業後のお金との付き合い方

FIRE後の不安として真っ先に挙げられるのが「お金」だと思います。

特に働かない事を前提としたFIREをする場合、資産収入のみで老後まで生活する計画なのだから不安だと感じるのは当たり前だと思います。

独身FIRE民にとって1番目の課題は「社会的資本」、2番目の課題は「健康資本」、そして3番目の課題が「お金」となります。

生活するうえで生命線となる「お金」がなぜ3番目の課題にしたのか。
FIRE後のお金との付き合いについて綴っていきたいと思います。


資産を枯渇させない事が大切だが心配はない

FIRE後の最大の懸念は間違いなく資産の枯渇です。

しかしFIREできる資産を構築した人は心配することはないと考えています。

経済的自立を達成できた時点でお金との基本的な付き合い方は出来ているからです。
①経済力に見合った支出が長期的に継続できる
②FIRE出来るまで資産形成が出来る
③投資で儲かっても浪費せず再投資が出来る

FIREを達成する過程でお金が増え続けるような生活が自然と出来るようになっていると思います。

経済的自立に必要な資本に当面の生活防衛資金を持っていれば株価が暴落しても5年10年というスパンで生活が崩れることはありません。

もし経済的自立したのにその基盤が崩れる時は、想像を絶する大災害や戦争に巻き込まれるか、欲望に負けて資産を溶かすかどちらかです。


自分の資産運用ルールを確立して維持する

資産形成中の半ばまではフルインベストメントでも良いと思いますが、FIRE達成時までにはバランスの取れたアセットアロケーションにしなければなりません。

FIREする前には自分に合った資産運用ルールは確立する必要があります。


最低限決めるべき資産運用ルールとして
①アセットアロケーション
②外貨建て資産比率
③リバランス

があります。

これらは年齢、資産額、収入、リスク許容度、資産運用の目的などによって人それぞれ変わってきますので誰にとっても最適な資産運用は存在しません。

年齢が若く、資産額が多く、収入が安定している人ほどリスクは取りやすいですし、逆に高齢者で資産や収入がない人ほどリスクは抑えなければならないからです。



①アセットアロケーション
FIRE後のアセットアロケーションの基準となるのは「株:債券=50:50」だと考えています。
株で7%前後、債券で3%前後のリターンが見込める場合は年間で5%前後のリターンが見込める資産運用です。

この基準よりリスクを抑えたいなら債権や現金の比率を上げれば良いだけです。
逆に基準より高いリターンを求めたいとなった場合でも「株:債券=75:25」を超えるリスクは相当な資産額を保有しているか安定した収入源がない限り、かなり危険だと考えてください。

また投資自体が好きで個別株を買いたいと考えている人はコア&サテライト運用としてルール決めする必要があります。

コア運用はインデックス投信や債券など、サテライト運用はリスクを取った個別株投資としてコア運用だけでもFIRE資金が保てるようにする必要があります。

ただFIRE後は大きなリスクは取れないため、基本的には最初からコア&サテライト運用はせずにインデックス投信や債券でまとめて市場平均を狙った方が無難だと考えています。



②外貨建て資産比率
外貨建て資産比率は円建てと外貨建ての割合を示します。
国際分散が出来ていれば為替相場が円安になろうが円高になろうがリスクヘッジされることになります。
どちらに転んでも大きく資産を減らさないために円建て資産と外貨建て資産の割合は極端に偏らない事が大切です。


③リバランス
最後は割り切れる力が必要なリバランスです。
安定した運用結果をもたらすためには定期的にする、又は自分が設定した基準額より○○%上昇又は下落したらリバランスする決めることが大切です。

FIRE民の場合は長期運用なので例えば年に1回(7月上旬)にリバランスすると決めておいて実行するだけでも大丈夫だと考えています。

どちらをリバランスのタイミングにしても問題はないと思います。
リバランスはリスクを逓減させますが、一方でリターンを下げる投資行動でもあるのでストレスは掛かりますから自分にとってストレスがない方を選ぶ方が良いと思います。


投資収益に過剰な期待を持ってはいけない

一般的な個人投資家は市場平均が取れれば上出来である。

それ以上のリターンを求めるのは非常に危険であり、特にFIREした後の資産運用ではこの過剰なリスクは取ってはいけないという事です。


これからFIREする人に伝えたい事は、投資の収益は平均的なリターン程度、これ以上の収益が欲しいなら自分が働くしかないと割り切れないと過剰なリスクをどこかで背負う事になるという事です。

投資で何とかしようと考えれば考えるほど過剰なリスクを取りやすくなるからです。

これは頭では分かっていても欲望に負けて投資を徐々にギャンブル化していく人が少なくないと思います。

一度大きく負けると、取り戻すために再度大きなリスクを負うか生活水準を下げるかの2択になります。

1つの大きな損失が資産収入中心の生活の終焉に繋がる第一歩になるかもしれません。


死ぬ時に残る資産が莫大にならないために

独身FIRE民にとって資産枯渇の真逆の問題になりますが、自分が持つ経済力に対してお金を使わな過ぎて無駄にお金が残りやすくなる問題もあります。

多くのFIRE民は資産を増やしたいと考えるため、支出制限を強めに掛ける傾向があります。
そうなると年を取ってから多くの資産を所有することが出来るかもしれませんが、今度は老化によって行動力や欲望もなくなっているのでお金の使い道がなくなります。

いずれ健康寿命を失い死んでいくと分かっていても、割り切って資産を取り崩して生活を良くする行動を取ることが出来ません。

FIRE民のお金との付き合い方は資産を枯渇させない事は最重要ですが、一方でお金を何に使うか問題も考えておくべきだと思います。

ただ人それぞれが持つ資産保有額の水準に応じて資産を残して死んでいくのが一般的なのだろうなと感じています。

それだけ難しいのが資産を取り崩して生きるという事です。


おわりに

FIRE民は経済的自立を達成する過程で得た経験があるので、「社会的資本」や「健康資本」の構築や管理より「お金」の管理は容易だと考えています。

FIREしたらお金に関する不安が強くなるのではないかと考える人は多いと思いますが、過剰に心配する必要はありません。

・経済的自立の達成
・充分な資産防衛資金
・長期運用可能な投資ルール

お金に関しては3つがしっかりしていればそう簡単に崩れることはないと考えています。

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