平均的な年収でFIREを狙う人生戦略
今の社会人は70%ぐらいがFIREしたいと考えているというアンケート結果が出ていますが、どのような条件であれば経済的自立が可能なのだろうか?
一般的な条件として考えるなら平均的な年収でも経済的自立が可能かどうか検証した方が有意義でしょう。
今回は平均的な年収でFIREを達成するための人生戦略について綴っていきたいと思います。
日本の20代、30代、40代の平均年収
転職サイトdodaによる2023年に公開された日本人の平均年収を年代別に抽出した結果は下記のとおりです。
20代:352万円
30代:447万円
40代:551万円
働いている地域や性別によって平均値は異なると思いますが、この年収を基準に考えます。
この年収は税込なので20%を控除して月平均の手取りを出してみます。
20代の手取りは月234,666円
30代の手取りは月298,000円
40代の手取りは月367,333円
節約生活は必要となりますがFIREに必要な入金は捻出可能だと思います。
20代の過ごし方はどうするべきか
人生において20代というのは非常に貴重な期間であり、最も人生の可能性を広げることが出来ます。
資産形成に全力に取り組めば、金融資本の基盤を30代までに築けますし
人的資本を伸ばすために努力すれば、収入を大きくする可能性を高めますし
人生経験を積もうと思えば、多くの経験を得ることが出来ます。
FIREや起業を最優先としない限り、私は20代半ばまでは貯金は最小限にして、いろいろ経験した方が良いと考えています。
ただどんな過ごし方をするにしても人的資本を伸ばすことは怠らない方が良いです。
年200万円×10年、または年120万円×15年
オルカンやS&P500など無難なインデックス投信をメインに積立投資をするとした場合、10年間なら年間200万円、15年間なら年間120万円を入金するのが目安になります。
倹約すれば平均年収でも捻出可能だと思いますが、基本的には独身か夫婦共働きではないとこれだけ積立するのは厳しいと考えています。
ちなみにFIREすることを理解してくれて、早期リタイアするまで共働きし続けてくれる異性というのは世の中では超少数派だと思うので、そういうパートナーに巡り合えたら相当幸運だと考えた方が良いですよ。
FIREするなら積立投資で月10万円のラインはクリアしておきたいところです。
しかし自分にとって無理な積立金額だと思ったら、もっと長期計画にして少額でもコツコツ積立をすることをお勧めします。
サイドFIREかバリスタFIREが出来る準備
10年間なら年間200万円、15年間なら年間120万円を積立投資で市場平均の収益だったとして、お金が足りるのか?
そう考えた人は少なくないと思いますが、この金額だと働く事が前提のFIREとなります。
スモールビジネスを持ったサイドFIREか、職場で働くバリスタFIREの2択です。
投資収益で基礎生活費を賄いたいと考えているなら、もう少し積立投資をする期間を長くする必要があると思います。
大切なのは資産形成中に人的資本を伸ばしてサイドFIREかバリスタFIREで稼ぐ準備をしなければなりません。
フルタイム労働からハーフタイム労働に変わるだけでかなり楽になると思います。
サイドFIREやバリスタFIREをしている間にリーンFIREになるまで緩やかに資産形成して、50代でリーンFIREと段階的に社会からフェードアウトするのが平均的な年収でFIREする現実的なラインになると考えています。
FIREする時の金融資産としては最低でも3000万円、出来れば5000万円は欲しいところです。
こんなイメージですね
20代半ばまでは貯金せず人生楽しむ
28~32歳から本格的に資産形成開始
40代でサイド(バリスタ)FIRE達成
50代後半でリーンFIRE可能となる
妥協としてサイドFIRE(バリスタFIRE)を選択せざるを得ないと考えてしまう人も少なくないと思いますが、現実的な話をするとFIRE後にいずれ様々な資本を獲得するために万能的な「仕事」というツールを欲しくなると思うので始めから働く事を前提とする経済的自立を目指した方が多くの人にとっては良いと私は考えています。
おわりに
基本的にFIREは働いて種銭を創れるまで継続できるかどうかの勝負だと考えています。
種銭が創れれば、資産形成に関しては完全に習慣化されているため、資産が増え続けるステージに入っていきます。
またサイドFIREやバリスタFIREのどちらかが出来る人的資本があれば、資産収入に過度に依存することなく生活が出来るため、太い1本柱より安定感があると思います。