1億円を投資した場合、どれぐらいの消費力を手に出来るか
FIRE後の生活で最も考えるのは自分はどれぐらい年間生活費を使えるかだろう。
4%ルールは有名ですが、本当にそれだけのお金を使っても大丈夫だろうか?
途中で資産が枯渇しないだろうかと考えると思います。
そこで今回は1つの目安として1億円を投資した場合、どれぐらい消費力を持つ事が出来るのか検証したいと思います。
ストックよりフローが重視されるのが一般的な価値観
よく人のスペックを計る時には「年収」というフローが重視されます。
企業も個人の基本的にはフローで経済力を計ります。
恐らく一般的にはストックというのは当面の生活資金や老後の資金程度にしか考えられていないため、資産収入という概念を持たない人が多いからだと考えています。
しかしストックというのは資産形成すればするほど、生活水準の向上において重要な役割を果たすようになります。
同じ年収600万円のアパート暮らしの会社員でも資産数百万円程度しかない人と金融資産5000万円あって運用している人では実現可能な生活水準は大きく異なります。
ストックとフロー、どちらが重要かという問いに対してはどちらも同じぐらい価値があるというのが正しい価値観だと思います。
オルカン1億円、50年間で月平均いくら使えるか
取崩開始年齢:40歳
投資資産:1億円
取崩金額:月40万円(年間480万円)
想定リターン:税引き後6%(オルカン過去30年の平均で想定)
想定リスク:9%(概算)
※1 暴落時は生活防衛資金を使い、投資資産を守ります。
※2 万が一生活防衛資金だけでは守り切れない場合は人的資本(ガチ節約&労働)も使います。
やや悲観的な運用成績が下位30%で設計します。
運用成績がそれ以上に悪い場合は※1と※2に従って金融資産を死守します。
暴落時や暴落から回復していない時期には取崩しをしないというのが条件です。
この条件下では月40万円がギリギリ50年間持つラインです。
取崩額は年間480万円なのでオルカンから得られる資産収入では4.8%の取崩しが理論上成り立つと考えています。
想定リターン以上である場合は毎年4.8%取崩しても資産は増え続けるという嬉しいシナリオなのでお金を使ってでも実現したい事があれば途中で使えばよいと思う。
このシミュレーションは1億円の投資額以外に必要な防衛資金等は含まれていないので別途準備する必要があります。目安としては基礎生活費の5年分程度で良いと思います。
理論上は平均的な上場企業勤務者の消費力に匹敵
東京商工リサーチによる調査で2022年度の上場企業3,235社の平均年間給与は620万4000円です。
年収の手取りを計算すると約480万円となります。
つまり1億円オルカンから取崩して生活費に使える金額と同レベルになります。
社会保険や福利厚生面では違いますが、1億円の投資資産があれば平均的な上場企業勤務者の同じぐらいの消費力を持てるというのは凄いと思いませんか?
自分はジム通ったり、読書したり、カフェでまったりしたり、家で動画視聴やゲームしたり、たまに国内外に旅行するだけの生活をしていても、分身が上場企業に勤めて頑張ってくれているようなものです。
ただこの理論値通りに取崩しているFIRE民はほとんど存在しないのと思うのでほとんどのFIRE民の資産は増えているのではないだろうか?
おわりに
1億円というのはフルFIREを目指す人なら1つの目標になっていると思いますが、確かにここまで資産形成が出来ればFIRE後の生活は楽なものになります。
1億円レベルではすごい贅沢が出来るわけではありませんが、お金が働いてくれるという実感を強く感じる事が出来ます。