【FIRE民の課題】貯めた資産を取崩すタイミング

FIRE関連情報

FIRE民が貯めた資産を取崩すタイミング

日常生活ではほとんど意識されていませんが、遅かれ早かれ人はいずれ死にます。

そんな事実を無視するかのように老人になっても資産を増やし続けている人は多いようですが、結局使わなければネット証券で増やし続けたお金はデジタル上の数字でしかありません。

相続する子供がいる人なら遺産として残す価値はあると思いますが、子供がいない人にとっては全くの無価値です。
もちろん生きている間の保険としての機能はありますが、余剰に持ち続ける意味はほとんどないだろう。

FIRE民にとって資産を減らすという行為は非常に難しいことであるのは理解しています。
自分の命綱ともいえる種銭を取崩す怖さもありますし、それだけリスクを負ってまで欲しいサービスやモノは世の中に少ないからです。

FIRE民にとっては資産を増やし続けるよりも難しい資産を減らし続ける事について綴っていきます。


お金の価値は年齢×資産額に反比例する

単純計算になりますが、お金の価値は若くて資産がない人ほど高く、年老いて資産がある人ほど低くなります。

つまり頑張って資産形成をし続けると年齢と資産額が増え続けるのでお金の価値が少しずつ減っていきます。

一方、365日間過ぎれば誰もが1歳年老いていくわけで年々若い頃の時間、健康でいられる時間が貴重なものになっていきます。

年老いてもお金がない人にとっては日々の生活に貧しているのでお金の価値は高いですが、子供がいないFIRE民の場合は経済的に自立しているのでお金というものは減価償却し続けて最後無価値になるという感覚になると思います。


50歳から取崩すシミュレーションをしてみた

それでは本題に入りますが、何歳から資産を減らし続けるか?

前提条件として労働収入を当てにしないFIRE(フルFIREかリーンFIRE)とします。

何歳から取崩すのがベストか分かりませんが、早すぎず遅すぎずという年齢である50歳から資産を減らすリスクを負った運用に切り替えたとします。

資産1億円、税引後利回り3%、取崩400万円のシミュレーション


定額で4%ルールを採用した場合、20年後に約27%、30年後に約47.5%の資産を減らすことになります。
実際には65歳、遅くても70歳には年金が受給できると思うので減り方は緩やかになると思います。

年を取れば消費は減ると思うのでこれぐらいの資産の減らし方が無難かもしれません。


資産1億円、税引後利回り3%、取崩500万円のシミュレーション

定額で5%ルールを採用した場合、20年後には約54%、30年後になると資産はほぼ枯渇します。
年金受給を考慮しても大胆なお金の使い方です。

でも50代の10年間はお金を使ってでも積極的にやりたい事をして60歳過ぎたら徐々に節約した生活に移行していくという考え方ならありだと考えています。

なんだかんだ10年後になっても資産は約77%残っていますからね。

最後にフルFIRE民にありそうなケースです。

これは資産1億円、税引後利回り6%、取崩500万円のシミュレーション

こんな良すぎるケースなどまずないと多くの人は考えると思います。
しかしS&P500は長い期間でみても年率10%以上の利回りがありましたし、現在FIREしている人も資産形成を初めてからの運用益を計算した場合、全て売却しても税引後で平均年率6%超だったなんてざらに存在するでしょう。

このシミュレーション通りになると死ぬ時が資産最高額になります・・・
長生きすれば3億円以上の金融資産が遺産として残ります。

ここまで資産が増え続けたら、シニア向けマンションに引越したり、高めの老人ホームに行くと思うのでシミュレーション通り資産を残すことはないだろうけど、それにしても無駄に多くのお金が余りそうです。


お金を使える人、お金が使えない人の差

いろいろな人をみていると普通の人より遥かに資産持ちなのに「お金が使える人」と「お金が使えない人」に分かれると思います。

その差は何だと言われたら主に3つの要因があると思います。

①人的資本で稼げる人はお金が使える
②一括で大金を手にした人はお金が使える
③種銭を減らしてまで欲しいモノはほぼない



モノやコトにお金をパッと使える人は稼げる人が多いです。
サイドFIREしてから世界一周旅行クルーズに300万円弱をポンと使った女性ユーチューバーがいましたが資産7000万円のクラスで娯楽にそこまでお金が使えたのは人的資本で稼げるからだと思っています。

また「宝くじ」「相続」「退職金」など一括で大金が手にした人も使いっぷりが良いです。
特に長期間の資産形成の経験がない人ほどあっという間に使ったりします。

最後に資産収入で生活している人にとって、種銭を減らしてまで欲しいモノやサービスがほぼないからです。
資産クラスは富裕層でも質素な生活をしているのは種銭を減らすストレスを回避しているからだと思います。
金融資本の1本柱で生活している人にとっては種銭は命綱。
それを削ってまで欲しいかと問われると消費するハードルがとても高くなります。

消費活動にストレスが掛かる人は種銭減らさないように最後まで生きた方が幸せなのかもしれません。



おわりに

資産の取崩しは本当に難しい問題です。

多くのFIRE民はたっぷり資産を残してこの世を去るのではないかなと考えています。
死ぬ時に数千万円ぐらい残すぐらいがベストだと考えていますが、そんな都合良くお金を使い切れるかと言われたら、使い切れないだろうなと考えています。

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました