日本でいうと名古屋みたいな街だった台中
台湾のコロナ禍の制限が終わったため、久しぶりに6日間ほど台湾に行くことにしました。
台湾には台北市しか訪れたことがなかったので台北・台中か高雄・台南のいずれかにしようと計画しましたが、とりあえずは台北・台中エリアに旅行しようと思いました。
台中というと台湾の中央にある工業都市というイメージしかなかったのでざっと調べはしましたが、あまり観光地としては強くないエリアです。
滞在した印象は何か日本でいうと名古屋みたいな存在だなと思いました。
そんな台湾の第二の都市、台中について綴っていきます。
街歩きだけでも面白い台中駅周辺
台中は多くの旅行者が集まる観光地ではないが多くの雇用を生む大都市です。
なので台湾人以外では東南アジアから来た出稼ぎ労働者が目立ちます。
私は台中市街を歩きしましたが、日本人が日本語で会話している場面を見ていません。
観光都市でも国際都市でもない一般的な都市なら外国人旅行者はわずかしか存在しないからな。
ただそういう外国の地方都市も面白いですし、それに初めて訪れる街というのは歩いて見物するだけでも面白いものです。
台中駅前の2Fの様子。
構内には台湾人と東南アジア系の人たちで溢れていました。
なお夜になると1Fと2Fともにホームレスがかなり多くいます。
1Fではその近くで多くの若者がダンスの練習しているという何ともカオスな雰囲気になります。
午後8時頃なら身の危険は感じなかったが深夜になったらちょっと雰囲気が変わるかもしれません。
手前が旧台中駅舎、奥が現在の台中駅。
モダンな駅より私は手前の駅の方がデザインは好きです。
ちなみに旧台中駅舎は日本統治時代に建てられたものみたいです。
台中駅前には古いビルが多い。
台湾の経済成長時代にこのビル群があったから近代化されていないと考えられます。
私は何か味がある独特な建物だという印象を持ちました。
古いビル群の中には本当に倒壊しそうな古いビルが複数あったので計画的に立て直しが必要だと思います。
古いビル群により近代化は遅れているが、少しずつ新しいマンションやビルが建っています。
少しずつ街の新陳代謝が進んで私が老人になる事には近代化された街になってそうです。
台中駅付近にはいくつかカフェがありますが、空いているカフェが多いような印象でした。
台北は平日の昼間なのにカフェもレストランもフードコートも混んでいる場合が多いから利用しにくいが、台中にはそういう心配がありません。
ゆったり席が置かれている台中のスタバ。ここならのんびり寛げます。
午後8時頃、台中駅前の商店街の様子。
日本の寂れた商店街のように昼間も人が少なく、夜になるとほとんど人は通りません。
私は台中駅からホテルまでの道でこの商店街が最も幅広かったので良く通りました。
台中の治安は良いと聞いていますが、あまり遅い時間には通らないようにしました。
台中市内を徒歩で観光してみた
台中市は約280万人が住む大きな都市ですが、市内観光地は乏しいです。
日本でいうと名古屋みたいなイメージですが、ネットで調べて徒歩圏内でいけるところには行ってみました。
途中でタクシーを利用したり、カフェでゆっくりしたり、ドリンクスタンドでフルーツティーを買ったりしましたが、「ニホンジン?」と何人かに聞かれたこともあり、言葉が通じない中でも日本人に対する好意を感じる事はありました。
観光というより第二市場に行く途中でちらっと観た台中市役所。
西洋建築でデザインが良い建屋ですね。
第二市場。
生鮮食品から雑貨まで販売されている。
いくつか美味しいと評判の店がありますが、私はルーローファンが美味いらしい山河魯肉飯に行きました。
市場には寿司もあったのですが、試しに食してみようか悩んだが結局止めてしまいました。
宝覚寺の黄金色の大仏。
鎌倉の大仏と同じか少し小さいぐらいの大きさかな。
金運や開運にご利益があるらしくお祈りしてきました。
ちなみに平日の昼間とはいえ旅行客は私1人だけだったので超マイナーな場所です。
あと台中駅からだとちょっと遠いのでもし訪問するならタクシー使ったほうが無難です。
台中孔子廟。
宋代の建築様式で建てられた建物ですが、建てられた年度は1976年なので新しい建築物です。
ただそれを知らなければ歴史ある建築物だと思うほど立派な彫刻で施されていました。
台中にはドリンクスタンドが多く存在するため、移動中にタピオカミルクティーやフルーツティーなど飲むことが出来ます。
フードデリバリーが何人もいたから、ここは美味しいのだろうと思い試しにフルーツティーを飲んでいたらやはり美味しかったです。
オレンジとライムの相性はかなり良かった。
旅行客にとって台中駅前ではここが一番有名だと思う宮原眼科。
面白いデザインだと思います。
ここではパイナップルケーキやクッキーなどお土産も買えますが、インスタ映えしそうなアイスが販売しています。
そのアイスを求めて多くの若いアジア系女子が並んでいました。
台中市内で最近オープンしたららぽーと。
台中に住んでいる日本人は少ないのに日本ブランドを全面に出した店舗展開です。
三井不動産が出店するぐらいだから台湾では日本ブランドの強さが際立っているのだろう。
ざっと館内を観てきましたが北館はブランド品と日本食レストラン・フードコートがメイン。
南館はユニクロやマツモトキヨシなど日常で使うモノからコメダ珈琲やQBハウスまでありました。
南館のフードコートは韓国やタイなど日本以外のアジア飯が多かった。
日本人や観光客が少ない外国の都市でここまで日本を全面に出してビジネスで勝負できるなんて、台湾という地域では本当に日本は好かれる存在なんだなと思いました。
日本人が飲食で困る事はない台中
第二市場にあるルーローファンで有名な山河魯肉飯。
そこでルーローファンとミソスープを注文しました。
豚の角煮は口の中に入れるとすぐ溶けるほど柔らかく味も良い。
評判通り美味しいルーローファンでした。
ミソスープは若干薄味でしたが日本の味噌汁とほぼ同じです。
ラーメンが食べたくなり、日式の豚骨ラーメンを食べてみました。
見た目も美味そうですが、シンプルな豚骨味でこれも美味しかったです。
残念だったのはドリンクがコーラやレモンスカッシュなど甘いモノしかなかったから選べなかった。
カフェでパスタも食べてみました。
バジル系のパスタですが、日本では食べたことがないスパイスが入っていました。
まぁ苦手ではなかったので普通に美味しく頂きました。
パスタも国によって若干味が変わってくるから面白いです。
台中駅構内や付近には様々な飲食店は多いですし、特に困る事はないと思いますが日本食が食べたいと思ったら、ららぽーとにいけば完全に解決できます。
実際に台中に住んだら滅多にいかないかもしれませんが、いつでも日本食が食えるという場所があるだけで良いですよね。
有名な媽祖廟である大甲鎮瀾宮に行ってきた
台中駅付近では観たいところは行ってしまったので、郊外に行くことを検討しました。
電車で1時間掛かりますが、そこには大甲鎮瀾宮という有名な媽祖廟(まそびよう)という海運安全を守護霊をまつる社があるという事でそちらに行ってみる事にしました。
大甲鎮瀾宮がある大甲市内の様子。
日本でいう有名な神社がある街と似たような雰囲気がありました。
店舗以外にも屋台も多くありましたが、特にイベントがない平日の昼過ぎだからか営業していない店も多かった。
大甲鎮瀾宮。
現在、修繕中だったので全体的に観れなかったのは残念でした。
鎮瀾宮に入ってみると、多くの参拝者がいました。
鎮瀾宮の中に入って驚くのは天井や壁、そして柱の彫刻の美しさです。
お祈りしている人は多く、そこは撮影しませんでしたが日本と同様に台湾も島国なので海運の安全を祈る人は昔から多いのでしょう。
大甲ではこの鎮瀾宮以外に大きな見所はなさそうなので大甲の街歩きしてから駅に向かいました。
帰りに駅前にCama Cafeという台湾のカフェチェーン店があってそこでラテ飲んで休憩していたのですが、女性スタッフに日本語で話しかけられました。(日本人はレアキャラなのか何か嬉しそうだった)
台湾の標準語は中国の標準語に近いらしいので中国語を理解したいなら台湾人と言語交換してお互い言語を学び合うという事が成立しやすいかもしれません。
おわりに
台中は観光で行こうと考えるなら、郊外まで移動しない場合は台北から日帰りで充分だと思います。
実際に観光客は少ないですし、台湾旅行する人も短期旅行なら台北か高雄・台南のどちらか選ぶ人が多いと思います。
日本でいうと東京と大阪・京都みたいな感じです。
外国人旅行者がその中間にある街は大きいけど、日本2大エリアと比べて観光資源が乏しい名古屋に途中下車しないのと同じというと分かりやすいかな。
台中は外国人にとって観光というよりノマドワークに向いている街ではないかと考えています。
台湾という地域が好きで長期滞在したい人なら相性が良い街ではないかと個人的には考えています。
ただ英語はほとんど通じないので長期滞在するなら台湾で使われている標準語を多少は学ばないと生活するのはめんどくさそうです。
次に台湾を訪れる時は高雄・台南に行こうかなと考えています。
最後に台湾有事というリスクを抱えている台湾ですが、この地域で平和が続くように祈るばかりです。
お洒落なオフィスのようにかなり作業しやすいように造られているカフェ。
昼間は空いている場合が多く、ノマドワーカーにはカフェで作業しやすい環境ですよ。