FIREに踏み切れた5つの理由
2021年のFIREムーブメント時のような流行はもうないけど、いずれは経済的自立をしたいと考える人が増えるきっかけになったと思います。
FIREを目指す人は少なくないと思いますが、経済的自立して本当にFIREする人はごく少数だと考えています。
理由は単純でFIREできる状態まで資本を積み上げることは難しいことから途中で断念します。
また人間はどこかに所属して生活するというのが一般的なので、組織に属さない状態にする事は当事者にとって想像以上に大きな人生の決断が必要になります。
FIREは年齢によっては片道切符になるため、人生を大きく変える行為なのは間違いありません。
そんなFIREという道ですが、今回は私がFIREに踏み切れた5つの理由を綴っていこうと思います。
経済的に何とかなる目途が立った
まず収支計画上で何とかなる目途が立ったことがあります。
つまり経済的自立の達成が現実的になった事です。
労働(事業)収入を考慮しない計算なのでかなり安全性が高いと考えました。
(※年金は70歳から現状の予定受給額の60%で設計しています)
とはいえインフレが続いたり、想定できないほど株価低迷期が長引けば収支計画も狂ってきますが、その時は働けばよいし、事業収入が得られない場合は労働収入を得るために有期雇用で働けばよい。
ただ労働時間を爆増させるのは最後の手段で基本的には倹約生活で支出を調整しようと考えています。
今のルーティン生活から外れなければそれほど生活費は掛かりませんから。
仕事のモチベーションを失った
経済的自立があと1~2年で実現出来そうというところまでいくと仕事のモチベーションが下がってきました。
若くはないという年齢的な事や長年同じ仕事をしてきて成長性を感じられず飽きている事などありますが、経済的自立が見えてからやる気が出ません。
あと経済的自立が出来るまで資本を積むと、お金の価値というのは明らかに低下しています。
給料というものはお金を持てば持つほど価値が下がるという事です。
そんな状態で週5日×1日10時間労働やってられません。
でも長年働いているとモチベーションが低いから仕事が回らないわけではありません。
10年以上働いていれば、こなせるようになっています。
仕事の区切りが良い時が来た
どの仕事にもサイクルというか区切りみたいなものがあると思いますが、区切りが良いタイミングで辞めると社内外の影響が最小限になります。
そんな辞めるのに良い区切りが来ました。
「もう少し続けられないのか?」とか周りに言われても良い区切りが過ぎると数年単位のサイクルに付き合わされたりするのが見えているので、辞めるなら良い区切りがベストです。
辞めたい時に辞めれば良いと考える若者は少なくないと思うが、10年以上働いていると出来るだけ穏便に辞めたいと考えるものです。
人生の残りの時間を真剣に考えた
人生100年時代とか言いますが、日本人男性の健康寿命は平均72.68歳です。
男性の場合、短い人なら50~60代、健康な人でも多くは70代の間に健康寿命が尽きると私は考えています。
私の周りで50代になると常時薬を飲んで働いていたり、明らかに健康状態が良くない人が少なくありませんでした。
若い頃は50代なんて完全に他人事でしたが40過ぎればそうではありません。
私は今は健康体で一度も入院したことはありませんが、遠くない将来どうなるかなんて分かりません。
健康という基盤がなければ、お金と時間があったところでほとんど行動は出来ません。
本業の仕事に未練がなくなっていたので、少しでも若いうちに一度自由な状態になりたいなと考えました。
人生は有限であり、若さだけは取り戻すことは出来ないから。
自分に子供がいなかった
最後に私がFIREの踏ん切りがついた理由は、子供がいなかったからです。
私が若い頃に良く諸先輩方に言われていたのは「家族(子供)がいないと40~50代で働く意欲がわかない」という事です。
(だから早く結婚して子供を授かって・・・とはうんざりするぐらい言われました)
これ本当だと思います。
自分の生活のためだけに働いているなら経済的自立すると働く意義の根幹がなくなります。
独身者だとよほど自分の職や所属している会社に誇りを感じている人ではないと経済的自立後にモチベーションを維持する事は難しいと思います。
独身者は自分だけの決断でFIRE出来る事があるので子持ちの既婚者より難易度が低い事が大きかったです。
おわりに
20代の頃から定年まで会社に縛られて働くなんてあり得ないと考えていました。
ただ中途半端な資本(人的資本や金融資本)で組織に所属しない生き方をすると中高年の時に悲惨な生活が待っている事も分かっていました。
私が起業家寄りの思考なら人的資本重視で設計したと思いますが、アーリーリタイア寄りの思考だったので金融資本重視で設計しました。
あまり1つの資本に偏って設計すると時間が掛かったり、不安定になりやすいのでこれから経済的自立を目指す方はバランス良く資本を育てた方が良いかなと今は考えています。