【2023年】タイに3週間滞在して感じた事

海外旅行

日本経済の停滞・異次元の金融緩和・戦争の影響

私は日本経済の絶頂期は歴史としてしか知りませんが、リーマンショック・東日本大震災・消費税増税と経済に打撃を与えるイベントが発生するたびに景気が下向きになっていったのを感じていました。

そんな日本経済の停滞に加えて、パンデミックにより発生した異次元の金融緩和、そしてウクライナ戦争による世界的な物価高騰により世界は大きく変わりました。

日本にいるよりも海外にいた方が日本人の存在感のなさや日本円の価値下落を感じましたね。


物価が安い都市ではなくなった

日本人にとってタイのバンコクは少ない予算で楽しめる旅行先だったと思います。

しかし、今の時代は少ない予算でそんな優雅には旅行出来なくなっていると思います。
バンコクでは円安バーツ高と現地のインフレによって日本人にとってはコロナ前とは違う物価水準になっています。

日本人にとってバンコクで明らかに安価なのはコンドミニアムの賃料とローカルフードぐらいではないかと思うほど、他のモノやサービスや飲食は値上げしています。
もともと外国人旅行者向けのモノやサービスや飲食は安くはなかったのですが、ホームセンターやショッピングモールなどで購入できる商品を比べてみても、今では日本の物価と比べても大して変わらない価格になってきています

日本にはニトリやカインズホームだけではなく、ダイソーやスリーコインズなど品質の割には破格の値段で商品を提供している店もあるので日本でモノを揃えた方が安いかもしれません。


高価格帯の利用者は欧米と中華圏の2強

私の中では2月は繁忙期ではないという認識でしたが、世界中から旅行客が集まっているように感じました。

最も目立つのは欧米人です。彼らも避寒地としてタイを選んでいるかなと思います。
安いローカルフード以外のレストランやバーは欧米人が多かったし、子供連れの家族旅行者も多かった。

夏にバカンス休暇を取って、クリスマス休暇も取って、冬もまたバカンス休暇取れる人が多いのかと思うと欧米の豊かさを感じます。
私は人生の豊かさは選択肢の多さ(自由な時間と経済力のバランス)だと考えているから欧米人はこの豊かさを持った人たちが多い印象を受けました。

次に目立つのが中華圏の人たち。私は会話を聞いても中国人と台湾人と香港人と華僑の区別が全くできないので中華圏の人たちと言います。

彼らはツアーで高級ホテルに泊まって、食事は高級ホテル内か有名なレストラン、観光はバスで名所を巡る。欧米人とは食事する場所や観光の仕方が違いますが、お金使える人が多いから優雅な旅行を楽しんでいる印象です。
日本経済が良かった頃、日本人旅行者はこういう旅行を良くしていたのではないかと考えています。

あとコロナ前の中国人観光客の凄まじい数のバスが観光地の駐車場に留まっていましたが、私が滞在していた時はそこまでバスは留まってなかったので、まだ中華圏の一部しかタイ旅行していないなという印象も持ちました。

私はタイ旅行最終日に1泊だけハイエンドクラスのホテルに泊まりました。
チェックインする時に部屋を準備しているからラウンジで待っててと言われ、アイスコーヒー飲みながら待っていたのですが、その時に聞こえてくる言語は英語と中国語ばかりです。

宿泊客の外見だけみても、欧米と中華圏の人たちが主だったので、このホテルからすれば欧米、中華圏、その他で客が区分されるかなと思う。


物価水準のわりには労働の価値が低いタイ

バンコクは都市としては発展し続けていますが、経済力がある外国人やタイ人でも上位の所得を得られる人だけが楽しめる施設や店舗、また住居として利用するコンドミニアムばかりが出来ています。
新興国によくある上位層以外は豊かにならない格差社会の構造だと思いました。

タイ人の平均年収は125万円前後。中央値ではなく平均値なので上位層が吊り上げた金額でもそれだけしか稼げないという事です。

タイ国内で働く高給取りである医師でも月給5万バーツ(20万円)、平均的なITエンジニアが月給2.5万バーツ(10万円)、一般事務だと月給1万バーツ(4万円)ぐらいが相場らしいので働く人たちにとっては過酷な社会だと思います。
またアルバイトで稼ごうとすると1時間50バーツ(200円)だとして年間2000時間働いても年収は10万バーツ、たった40万円しか稼げません。

バンコク市内のモノやサービスの物価水準で考えると普通のタイ人は深刻なスタグフレーションにあっているようなものです。

先進国と新興国の差は今でもかなり大きいと思います。
自国民が稼げるポジションが増えない限り、国全体として先進国に肩を並べるような発展はないだろう。


フルタイム労働時とFIRE後の海外旅行の差

これはタイとはあまり関係ありませんが、フルタイム労働時に行く海外旅行とFIRE後に行く海外旅行の差です。

フルタイム労働時の海外旅行は解放感が半端ではないです。
縛られた状態から一気に解放されるため振れ幅が非常に大きい。

FIRE後になると普段自由に暮らしているのでプラスには動きますが振れ幅は小さい。

FIREすると休暇や消費活動によって得られる効用が本当に低くなるから、FIRE後は努力という過程があって成長できる要素がある活動したほうが人生楽しめるかなと考えました。


おわりに

現在の世界的なインフレは海外旅行を楽しみたい人にとって、思いっきり逆風にさらされている状況です。

そんな状況でも東南アジアなら旅費を抑えることは可能ですが、ヨーロッパや中東になると現地の人が利用する飲食店なら安いという事がないので贅沢なんてしているつもりはなくても旅費が掛かりそうです。
今回のバンコクみたいにのんびり長く滞在できそうにないなと思いました。




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