6000万、1億、2億、3億 フルFIREそれぞれのライン
FIREにはいろいろあるのは分かりますが、私はフルタイム労働時代は「働かない事を前提としたFIRE」がしたいと考えていました。
私を含めてサイドFIREを勧める人は多いけど、若かった頃の私のようにFIREするならフルFIREが良いと考える人は少なくないと考えています。
なので今回は資産別にフルFIREのラインについて綴っていきたいと思います。
人気の投信であるオルカンの無難な期待値として算出した4.8%を基準としています。
50年間は耐えられるだろうという計算であり、元本が減らない取り崩しではありません。
計算をシンプルにするため、アセットアロケーションは「現金：オルカン(投信)＝25：75」とします。
リスク許容度としては4%ルールのアセットアロケーションに近いと考えています。
【6000万円】働かない生活が始められる
働かないFIREの資産として6000万円を目標にする人は多いと思います。
この数字を目標とするのは生活費が抑えられる独身者が多いです。
6000万円の資産収入の期待値は年間216万円(月18万円)です。
月18万円の資産収入があれば、一人暮らしは何とかできます。
節約生活が前提なのでリーンFIREという分類になります。
娯楽費を稼ぐためにたまに短期派遣やバイトで働いたり、個人事業としてSNSを運用して稼げるようになると選択肢が増えるようになるため、若さを失って億を貯めるまで働き続けるより、ここのラインでフルタイム労働を卒業するのも良い選択肢だと思います。
コロナ後の相場の上昇率は非常に高かったため、期待をはるかに超えるリターンがあったから6000万円スタートでもかなり豊かに暮らせましたと思いますが、いつまでも続かないのでこれぐらいの生活水準を想定してFIREした方が良いと思います。
【1億円】元祖FIREでスタンダードなライン
1億円でFIRE。
このラインが元祖FIREだった記憶があります。
1億円の価値は以前より軽くなりましたが、今でもスタンダードなラインとされています。
1億円の資産収入の期待値は年間360万円(月30万円)です。
１人暮らしならゆとりがある生活、夫婦2人暮らしでも日本人の平均的な生活は出来ると思います。
フルFIREと呼べるラインだと思いますが、実際に達した人からすれば安全圏というにはモノ足りないと感じてしまうため、稼ぐ力がない人は保守的な支出になりやすいです。
1億円なんて夢のまた夢に感じる人は多いと思いますが、種銭さえつくれれば手が届かない金額ではないと考えています。
それだけインフレと複利の効果は大きいのです。
【2億円】働かなくても優良な大企業勤務レベル
2億円でFIREした強者もいれば、上位準富裕層やギリギリ富裕層だったFIRE民が資産バブルにより2億円になったという人もいるでしょう。
2億円の資産収入の期待値は年間720万円(月60万円)です。
全て消費に回せると考えれば上場企業の中でも上位に位置する大企業勤務者に匹敵する生活をすることができると思います。
子育てや相続を考えなくても良い人ならこのラインは安全圏だといえると思います。
フルタイムを継続しながら資産形成をしながら目指す金額というより、個人事業を持ちながら資産形成して目指すサイドFIRE民が多いように思えます。
【3億円】億り人が目指したがる絶対安全圏
若き頃、準富裕層を目標に資産形成していた人は最終的には億り人になりたいと思うものですが、念願の億り人になっても、その保有資産に慣れてしまい、「もっと絶対的な安全圏まで資産を増やしたい」と思うものです。その安全圏が3億円というラインです。
3億円の資産収入の期待値は年間1080万円(月90万円)です。
これだけ資産を保有出来れば、子育て世帯でもアッパー層のような暮らしをしない限り問題は起きないだろう。
アセットアロケーションのリターンを少し下げても、取り崩し率を少し下げても豊かな生活が出来ることから現時点では絶対安全圏といえます。
ここまで資産を構築できれば生きている間に使い切る事はないだろうとほとんどの人が考えるから絶対安全圏といえるのです。
億り人になると目指したくなる絶対安全圏ですが、フルFIRE民ならこのラインが上限で良いと考えています。
【超富裕層】異次元のファットFIRE民の世界
この階層のFIRE民になると事業家タイプと投資家タイプに分かれると思います。
事業家タイプは自分自身がある程度自由に動ける代表取締役社長、もしくは会社を売却して超富裕層になった勝ち組のリタイア組。
投資家タイプは研究熱心で利益を愚直に積み上げた個人投資家。
ここまでくると資産額はゲームスコアと同じになってきそうですよね。
自分や家族の生活のためのお金ではなくなっているから。
どちらのタイプも生活のためではなく、自分の仕事のため、また仕事をしている自分の価値を上げるために完全リタイアせずに継続しているというのが共通点かもしれません。
ここまでのお金持ちになるとファットFIREの世界に入っていくわけです。
おわりに
人間は若さには期限があり、誰もが寿命が尽きてこの世を去っていきます。
フルFIREを目指している方は自分の残りの寿命と資産額のバランスをみながら、何度も収支シミュレーションをすることになると思いますが、「人的資本でちょっと稼ぐ力」というオプションを持っておくと収支シミュレーションに余裕を持つことが出来ます。
資産形成は長期計画なのでその間に「人的資本でちょっと稼ぐ力」はいろいろ模索してみてください。
